A house (群馬県邑楽町)
家庭内のコミュニティが崩壊しつつある現在。クライアント家族から感じ取った形がこの家です。最低限のプライバシーを確保しながら、家の中のどこにいても一声かければ返事が返ってくる…そんな家です。テラス・リビング・ダイニング・キッチンの床はすべてコンクリート。このエリアは家族がいつもいる場所。素材を統一することでウチとソトが一体になります。リビング全体は吹き抜けで、ハイサイドライトからは太陽の恵みと月や星を取り込みます。同時に2階子供ルームやワークスペースとの距離感を縮めて家族間のコミュニティを形成してくれます。
家屋が一つ屋根の下で一緒に住んでいるということ…それを実感することは、今でこそ重要に思えますが、本当はごく当たり前に必要なことではないでしょうか。
広々とした土間のリビングとキッチンが欲しい。
キッチンに隣接して食品庫が欲しい。
薪ストーブを入れたい。
「数回の話し合いをするうちに意気投合し任せても良いと思った」
「デザイン性や設計者の人柄が合うと思った」
玄関を入るとすぐに土間のリビング。土足のまま違和感なく入ることが出来ます。そこには要望のあった薪ストーブを設置し、背後の壁はご夫婦の要望で大谷石を張りました。リビングには大きな窓から明るい日差しを取り込み、夜空の星やお月様まで楽しめます。隣接したキッチンには奥様ご希望のコンクリート製のキッチンカウンターをつくり土間の床と調和しています。リビングの大きな吹抜けは家族の気配を感じる大きな役目を持っています。
「土間のリビングやキッチンがとても明るくて気持ちよく毎日の料理も食事も楽しくなりました」
「大きな吹抜けが薪ストーブの暖気と共に家族の気配を伝えてくれるので、一声かけるとすぐに返事が返ってきます」
土間リビング
南側の大きな開口部からたっぷりの日差しが入ります。中央には天然エネルギーの薪ストーブが置かれ、家族のコミュニティツールにもなっています。
キッチン
奥様ご希望のコンクリート製カウンターのキッチン。カウンターは奥行きが広いので忙しい朝にはここで食事もできます。
2階ワークスペース
吹抜けに面してワークデスクを設けています。個室に入らなくてもここで勉強したりできる場所。親子で自由に使える多目的スペースです。
大きな吹抜け
左側は2階子供スペース。可動間仕切りを開けると吹抜けを介してリビングと繋がります。プライバシーを確保しつつ家族の距離をより近いものにしてくれます。家族の気配を感じる重要な役目を持っています。
薪ストーブ
後部の壁は大谷石。薪ストーブの炎と共に温もりを感じさせてくれます。両面ガラスの薪ストーブなので炎の後ろに大谷石も見えます。